寄生獣読了

中学生の頃、「面白いよ」とすすめられ友達の家で読んだのが最初だったが、その頃はただのオカルトにしか思えなかった。あれから10年近くたった今、全10巻を一気に読んだが、こんなおもしろいSFはない、傑作だと思った。初期の絵はともかく、完成度が非常に高い。たまたまデビルマンを先に読んでしまっていたんだけれど、デビルマン以上に虜仕掛けにつくられたストーリー、漫画の世界にぐいぐいとひきこまれる。こっちの想像や予感をはるかに凌駕し、圧倒しつづけるストーリー展開。広川が人間だったところが一番おどろいた。さらに、哲学的テーマも含んでいて人間の業やエゴを考えさせられた。浦沢漫画も好きだけど、あっちは物語に蛇足が多いなぁと感じた。まあ、浦沢漫画の場合は横道にそれたところの小話がよさといえるか。「ブッダ」に続き、すばらしい作品を読むことが出来た。