一日目

強風や雨にやられてなかなかジョギングへいけず、ムラムラしていた。自分にかせたノルマ財政学100ページをおわらせ、満足してジョギングの準備をはじめた。家を出たのは3時10分ごろ。自転車でいつもの置き場にさしかかったところ、前をゆっくりおじさんが歩いていた、状況的におきづらいなと思っていると、突然おじさんの足がとまり、こちらの通行が邪魔される形になる。振り返ったおじさんに「すみません」といわれ、反射的に「すません」と変なうわずった声がでた。もうこうなってしまったら、停車して自転車をとめることはできないとおもい、少し先のセキュリティがあぶなそうな自転車置き場にとめた。ブルーハーツの曲をまたきいてみる、夕暮れなど、あらためてきくとすんなり頭にはいってきた。土手につく。人がいなくて静然とする土手にくるのは久しぶり、これはこれでテンションがあがった。走り始めてすぐこの日の体調のよさを感じる。肺が運動に対応してよく働いてくれているのがわかる。身体だけでなく、呼吸器にもその日その日の体調があるのだとわかった。はじめは音楽をきいた。途中でシャッフルにしたが収録曲のほとんどが食傷気味で、イントロが流れるだけでもうお腹いっぱいになってしまう。そこで伊集院の97年初頭のラジオ。今のように余計な毒や脱線がなく、安心してきける。マイナー野球漫画について。ラジオは97年初頭の放送なので、番組中かけられる井上陽水奥田民生スピッツの曲が新鮮にきこえた。3キロを折り返し、まだ4時過ぎのはずだが、この時間からジョギングやウォーキングの人とすれちがう。春休みにはいっているため若者がたむろしていないかが心配だったので、逆に安心感がわいた。おばちゃんにはおはようございますと声をかけられる。ただ、同じ人ともういちどすれちがうのは何かと神経をつかうもので、7キロで往復してからの最後の1キロは、土手上段を走って人目につかないようにした。8キロ。