一日目

11時ごろに起き、夜遊びでサザンの新曲を聴く。夕飯をたべていなかったので、内Pのビデオをみながらカレーのカップラーメンを食べ、親がねたのをみて仕度をはじめる。ジュースを買いたかったので小銭をさがすが10円玉が三つしか見つからない。2本買いたかったので300円もって家を出る。最近、いつも門の前にどこかの飼い猫が座り込んでいる。そっと門をあけるとどこかへ逃げてゆく。土手へついたころちょうど2時になり、ラジオ「放送室」をつけてジョギング開始。しばらく上段を走った後、誰もいないのをみて下の道へおりる。ゴキブリの話など、わりと面白くきけた。3キロで折り返し、1−2キロ地点を往復するつもりだったが、リュックサックをしょった危なさそうなジイサンが歩いてるのをみて、ここを往復するのはつらいと思ってとりやめる。ラジオは後半すこし痛い放送になってきて聞くのが辛くなってくる。スタート地点にもどり、反対側をあと1キロ往復するというところ。6.5キロ地点で若者のたまりがみえる。いつもどおり横をとおりすぎようとしたところ、前の二人がこちらにちかづいてきて、すぐ後ろの一人が「すいません」と声をかけてくる。一瞬ぱにくるが、道をきかれるだけかもしれないとすこし楽観的にかまえていた。すると、「20円ありますか」ときかれる、とっさに「ない」と答えた。すると、「ほんとですか」と執拗に確認してくる、実際には300円をもっていたし、別のポケットにはipodがはいっていたので早くこの場を立ち去りたい。1時間近くはしっていて喉に痰がまとわりつき、「はい」という返事もややどもりぎみ。そうしていると、後ろの二人が喉からどなるようなこえで何かいっている。こっちも気が動転しているのと、ラジオのイヤホンを耳につけているのとでよくききとれない。話しかけてくる少年の物腰はやわらかかったので、とりあえず断ってすぐその場を走り去る。すると後ろの方からなにか「追えや!」と叫んでいるようにきこえた。ジョギングできたえた足と持久力をためそうとおもい、ピッチをあげて逃げる。7キロのところで、道路側へ逃げようと考えていた。しかし、前方に別の集団がみえて、これがもし仲間だったら前後でふさがれると察し、横道へそれて逃げた。すると、ちょうどおりれるぐらいの急な坂になっていて、なんとか道路側へでた。それでもまだ追われてるような気がして、なお走って逃げる。帰り道、おこったことを頭で整理していた。まさかいつも走っている道でかつあげっぽいことにあうとはおもっていなかった。声をかけられた瞬間からスローモーションになり、足がすくむような恐怖と、何がおこるんだろうというワクワクが同時におこった。むこうには女もいたが、もし殴られたらどうなっていただろう、体なら殴られても平気だったかななどと考える。しかし、かつあげじゃなく、本当にジュース買うのに20円たりなかっただけなのかなと思ったりもした。どちらにしろ、ジョギングはじめていらいの恐怖体験だった。明日以降は、できるだけ往復で距離を稼ぐようにして、前方に若者の集団がいたら避けるようにしようときめる。自転車にのって、クリームメロンソーダを2本買う。家につくと、門の前に今度は猫が二匹座っていた。黒猫のほうは近づいてもどかず、ずうずうしかった。今日はのべ7キロぐらい。